結核病棟における医療従事者の安全確保のために世界中で利用されているのがN95規格マスクです。WHO(世界保健機関)や厚生労働省は鳥インフルエンザやSARSの感染予防対策にN95規格マスクの着用を推奨しています。

高病原性鳥インフルエンザ(H5N1型)の感染者数は増加の一途

ウイルス 鳥インフルエンザウイルスに人が感染するという事例が、世界で初めて確認されたのは1997年の香港です。それまでは、鳥インフルエンザウイルスが人に感染することは殆ど無いと考えられてきましたから、専門家の常識を覆す驚愕のできごとであったことは言うまでもありません。

 その時は香港政府の素早い対応により鳥インフルエンザの封じ込めに成功しましたが、高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1型) は、2003年後半頃から東アジアを中心に家禽類(ニワトリ、アヒルなど)の間で猛威を振るいだしたのです。家禽類の感染拡大に比例して人への感染も増加を続けています。

  WHOによる最新情報によると感染者数317人、死亡者数191人、致死率は60%以上にのぼります。いわゆる発展途上国では正確な感染者や死亡者数が把握されていない可能性があると仮定すると正確な数字は把握できていないというのが現状かもしれません。

鳥インフルエンザの感染を防止できるのはN95微粒子用マスク

 米国CDC(米国疾病管理予防センター)の「医療施設における結核菌感染対策のためのガイドライン」に適合しており、米国の下部機関であるNIOSH(労働安全衛生研究所)が定めたN95規格(捕集率95%以上)の審査を合格したものがN95規格マスクです。

 N95規格マスクの中でも、多くの病院で採用実績のあるスリーエム社製の医療用マスク「3M N95微粒子用マスク」は、鳥インフルエンザの感染予防に最適な高性能のプロ仕様マスクです。

 新型インフルエンザ(鳥インフルエンザが人から人へと感染するタイプに変異したもの)が発生した場合にも対策には同様のマスクが使われます。N100規格マスクもありますが、市場にはあまり出回っていないようです。

 鳥インフルエンザウイルス・SARSウイルスは0.08〜0.16マイクロメートルのため、0.075マイクロメートルの微粒子を99.9%捕集できる「3M N95微粒子用マスク」があれば万全です。サージカルマスクと比較すると息苦しさを感じますが予防のためにはやむを得ないでしょう。呼吸器系の疾患がある方は使用を控えた方がよいこともあります。

 ちなみにサージカルマスク(3M 1827J)は、BFE値(細菌ろ過効率)・PFE値(微粒子ろ過効率)ともに95%以上ですが、あくまで普通のインフルエンザや花粉症対策に適しており、鳥インフルエンザなどの強力なウイルスが空気感染することを考えると役不足でしょう。

 また、N95規格マスクは医療用のため従事者向けに作られている製品のため、鳥インフルエンザが世界的に流行した場合には医療関係者に優先して配布され一般の人は入手困難になると思われます。

 以下に代表的なN95微粒子用マスクを紹介します。

3M社の代表的なN95微粒子用マスク

3M N95 1870F

 スリーエムヘルスケアが鳥インフルエンザ対策として一般消費者向けに販売したのが、N95微粒子用マスク3M N95 1870を使いやすく個別包装した3M N95 1870F

 どちらも折りたたみ式で場所を取らないのが特徴。特に「3M N95 1870F」は2枚1組に個別包装されており持ち運びに大変便利。バックに入れて緊急用や通勤用などに使える。

 折りたたみ式という性質上カップが少し深めになっているため「3M N95 1860」と比較すると多少呼吸がしやすいのが利点だが、価格は少し高め。

 まとめると、「3M N95 1870F」は個別包装タイプ、「3M N95 1870」は個別包装していないタイプで性能は全く同じだが価格に違いがある。>>両者の価格比較はこちら

↓ 3M N95 1870F↓ 3M N95 1870
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3M N95 1860

 3M N95 1860は、レギュラーサイズのカップ型で3M社のN95微粒子用マスクの中で最もベーシックなタイプ。

 3M N95 1860Sは、スモールサイズで小顔の人に向けに作られている。子供でも年齢や体の大きさによりフィットするため使用することも可能。

 まとめると、性能に差はないが「3M N95 1860S」は約20%ほど小さい分だけ呼気抵抗が大きくなり多少息苦しく感じる可能性がある。>>両者の価格比較はこちら

↓ 3M N95 1860↓ 3M N95 1860S
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